HT7750A DC/DCコンバーター 効率81.7% @ 3.0V

    HT7750A関連
    01 /06 2014
    今更、HT7750Aでもないのだが技術的な興味でやってみた。
    結果的には2V入力で200mA 4.90V、1.5V入力で100mA 4.95V出せた。
    効率は入力3.0V(標準 VIN=VOUT*0.6時)、 出力200mAで81.7%。

    ネット上で調べるとこれと同等の結果を出している方もいる。
    これがうまくできたときの目安だと思われる。

    技術的な興味とは
    特性がうねるとか、200mAを出すのは難しいとかあるのだが疑問点があった。
     コンデンサ:電解コン+小容量セラコン? 容量が少ないのでは?
     コイル:小型過ぎるのでは?
     ダイオード:選定理由が?
     実装:ブレッド・ボード?

    勿論、個人の自由なのだが、技術的には欲求不満?が残っていた。
    その様な訳でいつか試して見たかった。(大分経ったな(^_^;))
    電池→USB(5V)にも使えるし。

    部品選定
    コンデンサ:100uF 6.3V 3225 3個
     大容量のセラコンを使えば良い。SMD品なら最近は安い。
     高周波まで低ESR。 充放電を繰り返しても容量が減らない。

    コイル:47uH 1.2A
     インダクタンスは47uHが無難そう。
     200kHzの10倍の2MHzまでもつこと。高Q。低抵抗。

    ダイオード:SS2040FL 40V 2A ショットキーバリア
     基本的には推奨?の1N5817を使えばよいのだが、秋月電子通商では扱っていない。
     そこで秋月で扱っているSBDから選んでみた。
     個々の特性には他に良いものあるが、特に弱点がないSS2040FLにした。

     順方向電圧Vf:
      0.45V(Max)@1A、0.5V(Typ.)@3A

     逆リーク電流が少ない:せっかく昇圧した電流が戻ることなので重要。
       8uA(5V,25℃)、200uA(5V,75℃)

     スイッチング速度が速い:SBDでは普通書いていないので低容量品を目安にした。
       95pF(Typ.)@5V 普通

     ピーク・インダクタ電流よりも大きなサージ電流:
       普通25A以上ある。 低いものは除く。

     絶対ではないがSBDの傾向として
      Vfが低いのは大電流品だが、構造的にpn接合の面積が広く大容量で、逆リーク電流が多い。
      逆リーク電流が少ないのは高耐圧品だが、耐圧を取るために半導体が厚くVfが高くなる。
     というように条件が相反するのでダイオードの選定は非常に難しかった。

     一見不可能に思えたのだがブレークスルーは
     ・一つの特性(例えばVf)が凄く良い物は他の特性が悪い傾向(可能性)がある。ということはベストではないが特性がまんべんなく悪くない物を選べばよい
     ・低耐圧、低電流品は物理的にバランスが取れている可能性がある。
      必要以上に高耐圧、大電流のものを使わないということ
      まさに1N5817は20V 1A。 ただ、容量が大きく漏れ電流が多い。

     このような考えで選んだのがSS2040FL。
     SMD品でプリント板のランドに実装して線路長が短くできるのがスイッチング的にもよい。

    回路図
    HT7750A_9.gif 

    実装:データシートのデータ測定には実はSMD品と両面PWBを使っているらしい。
      これに対してユニバーサル基板ではかなり分が悪い。
      →SMD品を使って配線経路を最小にする。
     HT7750A_5.jpg
     HT7750A_6.jpg
     裏面、右上の黒くて横長なのがダイオード。

    結果:
    要点はキチンと動きますということ。
    効率を上げるために実装を少しずつ修正しながらの何回もの測定で日数が掛かった割にはこの程度の結論しか書けないのが残念(涙)
    HT7750A_1.gif HT7750A_2.gif
    HT7750A_3.gif HT7750A_4.gif
    200mA出すには現実的には最低2.5V程度がよく、乾電池なら3本がよいと思われる。
    また、ニッケル水素電池では過放電になるでアルカリ乾電池がよい。

    一つ興味深いのはスイッチング動作が単純なPFMではないこと。
    基本動作は下図左でPFMなのだが、殆どの場合右の赤のようなバースト動作が見られる。
    負荷電流が増えたり、入力電圧が下がったりして苦しくなると赤の本数が増す。
    恐らくこれが7750(100mA品)→7750A(200mA品)の違いだと思われる。
    HT7750A_8.gif
    図はHT77XXのApplication Noteから引用、加工した。

    測定には下記を使った。
    入力:9V 1.3A ACアダプタ+自作可変電源自作電流測定アダプタ
    出力:自作電子負荷

    その他、やってみて分かったこと。
    ・入力のコンデンサ100uFから200uFにしたら
    効率が 平均+0.48%、最大0.60%アップした。
    入力1.5Vとか2.0Vのときに出力電圧が10~50mV上がり5Vに近づく。
     普通は100uFで充分と思われる。
     ただ、電池で少しでも低い電圧まで動作させたいとか電源までの配線が長い(0.5m以上?)場合は200uFがよい。

    ・裏面の充放電ルートにGND(黒)を這わすと効率が0.5%程下った。(下図)
    効率が上がるかと思ったのだが、逆に結合容量で波形がわずかに鈍るためと思われる。
    放射ノイズ対策にはよいかも。
     今思えば、図の下に走っているGND線の出力コンデンサへの接続を切れば良かったような気がする。
    HT7750A_7.jpg

    ・リップル・ノイズは3V入力、200mA出力時に180mVppとデータシートの220mVppより少し良い程度。12Vの電源ならありだが、5Vの電源としてはかなり高い値。

    続 く
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    Friendship 7

    浅く広くのハード屋です。 基本的に弱電ですが強電も多少分かります。
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