1年経ったアルカリ乾電池の放電特性

    電子工作
    08 /10 2016
    昨年、アルカリ乾電池の放電特性を測って1年(と20日)経ったので電池パックの残りの電池の放電性能を測ってみる。
    乾電池の使用推奨期限は20℃での保管で規定されているがそんなのは無理なので実際はどの位になりそうか見極めるためです。 さて1年でどれだけ減るんでしょうか。

    使用推奨期限が5年のと10年の2種類で測る。
    5年のはダイソーの旧No.3の「Super Power」です。これは現No.3の「ALKALINE new」白と同じと思われます。 中国製
     battery_discharge11.jpg  battery_discharge23.jpg
    10年のはセブンプレミアム(FDK、日本製)の「アルカリ乾電池」で現在も売られている。
     battery_discharge10.jpg

    電池の保管は日光の当たらない部屋の奥の床付近(低温)で段ボール箱に入れていた。
    日中も人がおりエアコンを使っているので酷く寒い暑いはなく基本的に温度は安定していて、比較的保管状態は良いと思う。 (勿論たまに居ないことはあった。) 冷暖房機器(エアコン)からも離れている。 一人暮らしの方よりは保存状態がよいことになる。(特に真夏の40℃超えの室温) さらに、冷暖房がない非常用の(外の)防災倉庫で保存された電池よりははるかに状態が良い。
     因みにアルカリ乾電池の保管温度は10~25℃が適切で35℃を超えないことというメーカーが多い。 FDKは5~35℃

    5年のは差がでそうな気がするが、10年のは差が分かるかチョット心配である。

    ダイソーの旧No.3の「Super Power」
    battery_discharge40.png
    去年の2本と今回の2本の放電特性。
    黄とピンクは1年前の購入直後のデータ、緑と赤が1年経った今回のデータ。
    まあ、当然今回の方が落ちている。 2個のバラつきは電圧の積算値で見ないと分からないが買ったばかりでも5%位はある。

    特定の電圧値までの積算値
     この(一連の)記事ではこれを容量といっており相対的なものです。
     値が高い方が電流も多いのでパワーがあることになる。
    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    1年前 旧No.3-1 1024 832 602 2457
    1年前 旧No.3-2 1018 830 608 2456
    比率(バラつき) 0.994 0.997 1.011 1.000
    グラフからも分かるが1%程と非常にばらつきが少なかった。

    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    今回 旧No.3-1 835 666 433 1934
    今回 旧No.3-2 817 712 518 2047
    比率(バラつき) 0.978 1.069 1.196 1.058
    今回は1Vまでで20%、0.9Vで7%位ばらついている。
    1Vまで=大電流時のバラつきが大きくまるで別の種類の電池である。
    0.9Vまでの7%もわずかに大きい。

    次に去年と今回の平均をとって容量を比較してみる。
    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    1年前平均値 1021 831 605 2457
    今回平均値 826 689 476 1991
    1年前比 0.809 0.829 0.786 0.810
    1Vまでで -21%、0.9Vまでで -17% と結構減っている。

    参考まで2013年のエネループは 1年後でスタンダードモデルは約90%、エネループプロとライトは約85%。 (終始電圧は1Vのはず。)
     最近は10年でスタンダードモデル約70%といっている。
    となるとエネループより持ちが悪いといえる。


    セブンプレミアム(FDKのOEM)の「アルカリ乾電池」
    battery_discharge41.png
    これは昨年はばらついたが今年は揃った。

    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    1年前 711-1 742 686 581 2009
    1年前 711-2 753 700 608 2061
    比率(バラつき) 1.015 1.021 1.047 1.026
    少しばらついていたが5%以内であり普通だった。
    1Vまでを除けば2%位である。

    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    今回 711-1 655 619 542 1816
    今回 711-2 665 630 536 1831
    比率(バラつき) 1.015 1.018 0.989 1.008
    今回は全てで2%以内に収まっている。
    1年経ってもこの程度なのは価格が100均の3倍程なことはあり製造工程がよく管理されているのだろう。

    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    1年前平均値 748 693 594 2035
    今回平均値 660 625 539 1824
    1年前比 0.883 0.901 0.907 0.896
    1V、0.9Vまでの容量低下は共に10%程であり素直である。
    エネループのスタンダードモデルと同等である。
    10年品なので1年ではまだ余裕な感じである。


    今回測った旧No.3と711の平均値を比較してみる。
    0.75V切るまで 0.9V切るまで 1V切るまで 合計
    今回 旧No.3 826 689 476 1991
    今回 711 660 625 539 1824
    比率 0.799 0.906 1.134 0.916
    0.9V以下でNo.3が強いのは変わっていないが、1Vまでは同等だったのが711の方がよい。
    これは711のが強いというよりNo.3が大電流に弱くなったようである。 (内部抵抗の上昇?)


    実際の使用期限の推察
    終始電圧の0.9Vまでで考えて見る。
     5年の旧No.3が -17%
     10年の「アルカリ乾電池」が -10%
    もしこのままの比率で容量減っていくとすると半分になるのは
     5年のが 2.9年、10年のが 5.0年

    5年のは1Vで見ると約2年である。これも加味して中間をとると約2.5年となる。

    というわけで、大電流で使う場合実際の使用期限は使用推奨期限の半分位と思っていた方が良さそうである。
    負荷電流的にワーストケースであり、USBモバイル電源、1~2時間しか持たない強力なLEDライト等で使う場合でである。 一番安全な見積もりなのは確か。

    ただ、中電流(ポータブルラジオ、リモコン等)で良ければもっと期間が長くてもいいはず。
     私の中ではリモコンは中電流。
     推奨期限近くになった電池をリモコンで使うと電池によっては飛ばなくてイライラしてすぐに新しいのに交換する羽目になる。
     推奨期限に達した電池は中電流でも実用に耐えないかすぐ使えなくなる印象。
    測っていないので全く分からないが中電流では60%とすると3年、6年。(根拠なし)
    懐中電灯などに入れっぱなしで元が何年物か分からない場合、使用推奨期限2年を残して交換すればよいだろう。(保存環境が劣悪でない場合)
    この時点の電池ならばまだ十分にリモコンで使えるかもしれない。
    特に、元々容量が少ない単4は使用推奨期限を過ぎた物はリモコンでも飛びがイマイチな感じがあるので早めに使った方がよいと思う。

    そもそも使用推奨期限では電池を理想的な条件(20℃)で保存しても新品の半部位しか容量(持ち時間)がないと思われる。(JISの仕様書を見た感じでは)

    なお、基本的に年数が経つとばらつきが大きくなるはずで、2個以上の電池を使う機器では1個だけ先に減ってしまい過放電や最悪転極を起こして液漏れする可能性が高くなると思われます。
    特にDC/DCを内蔵しているが電圧監視がなくて低電圧まで動くLEDライト。
    まあ、この点からも早めに使った方が良さそうです。

    以上
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    国産ブランドのお高いのを使用しています。
    パナとかもどうなんだろうと気になります。

    予想以上の容量減少

    一年経過後の容量測定という自己犠牲的な情報公開をありがとうございます。

    > となるとエネループより持ちが悪いといえる。

    それにしても長期保存可能と謳っていてもわずか一年で10%、20%減少となると無視できないです。私がLEDライト用はエネループスタンダードに切り替えて正解だったのかもしれません。明るさも長時間安定しますし。

    とはいえ、一般的な機器用には念のために「液漏れ防止製法」「10年保存可能」と明記してある高価な「金パナ」の単三と単四を16本パックで常備しています。
    この電池でも機器の中で一度だけ液漏れしたことはありますが、百均品の中には未使用パックのまま保管中に液漏れしていて廃棄したことが有ります。

    exjh3gpn 様
    >> パナとかもどうなんだろうと気になります。
    どうなんですかね?
    昔パナのはよく使っていましたが何度も液漏れに合っているで特に良いという印象はありません。 最近はFDK(今回の「アルカリ乾電池」もFDK)がいいかなと思っています。

    mytoshi 様
    情報ありがとうございます。
    液漏れに関しては大手メーカーの方が信頼できそうですが、それでも完璧ではないところが悩ましいですね。

    買ってから丁寧に扱っていても液漏れするので、最近はひょっとすると店舗で床に落とす(衝撃)など雑に扱われたのが液漏れするんじゃないか疑っています。
    あとは工場からの輸送途中。 特に中国とかの国外から(船便?)だと経路が長いですし。

    Friendship 7

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