アルカリ乾電池の低温特性

    電子工作
    08 /22 2015
    アルカリ乾電池の使用温度範囲は5~45℃となっているが5℃未満でも使う場合もあるだろうし、低温時の容量(mAh)を長年探していたのだが見つからなかった。
     青森だと冬に60%位の性能になるという実感を見つけたくらい。
    それが最近 Iindustrial Panasonic のデータシートが差し替えられて温度特性が載っているものになった。

    アルカリ乾電池(金赤パナ相当)はこのページのPDFの絵をクリックすると見られます。
    他にマンガン乾電池EVOLTAでも放電条件が違いますが見られます。

    どうもデータシート自体は昔からあったもののようだが公開されていなかったか検索に引っ掛かる場所に無かったようである。

    例えば単三アルカリ乾電池(LR6、AA)の定電流特性
    LR6_01.png  
    アルカリ乾電池は容量は別として-10℃までは動く(使える)ことが分かる。
    意外と寒さに強い。 (氷点下で電解液が凍るのかが心配だった。)

    100mAで見ると動作時間=容量は
     20℃ 20h位 100%
      0℃ 13h位  65%位
     -10℃  9h位  45%位
    冬季の屋外で使用だと半分位の容量になりそうなことが分かる。
    冬季の青森で60%位という感覚は正しそうである。

    大電流(1Aとか)だとさらに低下する。
    低温では化学変化が鈍くなるので大電流程きつくなる(弱い)のは当然でしょう。

    とにかく低温時は電池を寒さにさらさない、少しでも温めるようにする必要があるということです。


    追記1 2015/10/10
    アルカリ乾電池の各サイズ、温度による容量の一覧。
    100mA定電流、終止電圧0.9V時。
    グラフからの読み値なので大体の値です。
     約ヤク  (mAh) -10℃ 0℃ 20℃
    単一タンイチ(D) 7000 9000 13000
    単二タンニ(C) 3000 4000 5500
    単三タンサン(AA) 900 1300 2000
    単四タンヨン(AAA) 300 530 850

    上の表を単三、20℃の容量を100%とした場合の相対的な容量。
     (%) -10℃ 0℃ 20℃
    単一タンイチ(D) 350 450 650
    単二タンニ(C) 150 200 275
    単三タンサン(AA) 45 65 100
    単四タンヨン(AAA) 15 27 43

    各サイズの20℃の容量を100%としたときの、温度低下による容量低下をみたもの。
     (%) -10℃ 0℃ 20℃
    単一タンイチ(D) 54 69 100
    単二タンニ(C) 55 73 100
    単三タンサン(AA) 45 65 100
    単四タンヨン(AAA) 35 62 100
    概ねサイズが大きな電池ほど、低温による容量低下が少ない。
    単二の容量低下が一番少ないのは恐らく電池の縦・横(直径)の比率の為と思われる。(単一の中身が手抜きでなければだが)
    単三、単四のように細長い電池は内部まで直ぐに冷えるが、高さの割りに直径が太い単二は内部まで冷えにくく、熱が多少溜まり易く、化学変化が低下しにくいのだろうと思う。(注:絶対的な容量は単一の方が多いのを忘れないように。)
     →単二を使ったLEDライトは低温まで安定した明るさになる。 但し、製造量が少なく震災時には入手しにくくなる。
    →単三を単二に変換するアダプターを100均で用意すれば単三も使える。

    この理屈(自己発熱を利用)だと電池を熱を伝えにくいプラスチックケースに入れただけでも容量低下を多少押さえられることになる。 (但し、高温時は注意。)
    懐中電灯に断熱性のものを巻き付けるのも多少効果があるはず。(手(袋)でずっと持っていられない場合の話です。)
    逆に、冷たい風にさらされて電池の熱を奪われると容量が下がるともいえる。
    追記1終わり

    追記2
    本当に低温に強い乾電池はリチウム乾電池ですが、単三で1本200円位します。
    これを日々使うのは無理なのでアルカリ乾電池について調べたのが今回の記事の趣旨です。 もし、充電式でよければニッケル水素充電池(-20℃?)は定格が1.2Vと低いですが優秀です。
    追記2終わり

    以上
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    コメント

    非公開コメント

    貴重な情報を感謝します

    これまで「低温環境では電池が速く無くなる」という漠然とした感覚でしたが、それを裏付ける情報の記事をありがとうございます。

    予想以上の容量減少に驚きました。ポケットに入れて暖めるという対策が効果的なことをグラフから実感できます。

    気になったので、リチウムイオン充電池はどうなるのかと少しだけ調べたところ、スマホで検証した方がいました。
    (h)ttp://andronavi.com/2013/01/242733

    mytoshi 様
    リチウムイオン充電池の情報ありがとうございます。
    0℃以下になるとアルカリ乾電池より容量低下が激しい感じですね。

    追記2を感謝します

    実際的な視点による一覧表が見やすくて助かります。
    サイズ別での低温時容量低下を速読でき、更に相対的比較があるのでLEDライトの点灯時間を予測できて良いです。

    この追記に促され、気になったので他の電池の低温時特性について自分なりに調べてみると、マイナス40℃でも使える「リチウム乾電池」が圧勝でした。単価の高いCR123AやCR2が特定の機器で重宝されている理由をようやく理解できたと感じます。

    アルカリ電池使用機器に使う場合は「単三型リチウム電池(1.5V)」に絞られますが、安くても200円/本で使い捨てなのは厳しいです。
    ところが、NiMHでもマイナス10℃程度ならそこそこ使えるという記事を見つけて安心しました。本州の平野部ならNiMHで大丈夫だと思います。「リチウム乾電池」には負けますけど充電池ですから再利用出来ます。しかし、重量差を考えるとアウトドアでの非常用持ち出しは「リチウム乾電池」ですね。
    (h)ttp://ad.impress.co.jp/special/schick1104/

    別の記事では「エネループはマイナス20℃でも性能を発揮できます」とメーカーの開発者が言っていました。

    他の記事でも「リチウム乾電池」が抜群に長持ちします。
    (h)ttp://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/kdnreview/20120125_506972.html
    (h)ttp://ameblo.jp/makids2/entry-11172153535.html

    リチウム乾電池とニッケル水素充電地の低温特性についてはmytoshi様のおっしゃる通りです。
    リチウム乾電池は高価だし、ニッケル水素は充電式で震災時には使えないというデメリットがあります。
    そうした中、アルカリ乾電池は実際のところ低温でどの位使い物になるるのか?
    もし「ある程度」使い物になるならアルカリ乾電池でもいいのでは?というのがありました。
    今回パナのデータで分かったのは
     容量を別にすれば-10℃でも動作する。(電解液が凍ったりはしない)
     容量50%で-数℃までは使える。
    ということです。
    これらでよしとするかは各位のご判断にお任せします。
    その1本(1セット)に頼るのか予備の電池がある前提なのかにもよります。
    勿論、本当に究極の条件ではリチウム乾電池をお勧めします。

    Friendship 7

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