可変電源(0.33~12.2V)の自作1:回路図

    電子工作
    10 /30 2013
    ・比較的簡単に製作できる可変電源。
    ・0.33~12.2V 最小0.5A、最大1.1A。@40℃
      詳しく後述の「出力電流関して」を参照。
     AC/DCアダプタは安いので1.1A必要な場合は、必要な電圧+2V位のAC/DCアダプタを(何個か)用意して繋ぎ変えて本電源の発熱を抑えて1.1Aを出すようにする考え。
     最後の表を参照。
    ・LT3080の熱保護機能の為に焼けることはない。

    回路図
    KAHEN_DENGEN_KAIRO.png

    LT3080(秋月電子通商)電圧レギュレータを使って作る
    LM317を使った製作記事は多数あるが最小電圧が1.25V(Typ.)なのが難点で例えば乾電池1本代わりの実験(終始電圧0.9Vまたはそれ以下)には不十分。
     LM317を別電源で-1.25Vにバイアスする方法もあるが-1.25V電源が安定するまで不安定なのと応答時間が-1.25V電源と加算されるので悪くなる。
     私も初めは317での定電圧を考えたが、回路、配線が面倒で安定度にも疑問があり断念した。 
       不安定さが電源2個分になる。
      -1.25Vがふらつかない前提で考えているがそんなことはない。
      mV単位の安定度は無理だと思う。

     その点LT3080はSETピンとGND間に抵抗器を入れて電圧を0Vから可変できる。
     :実際には最小負荷電流(1mA)未満だと残留出力電圧が0.数Vでる。
       可変電源での対策は1mA以上の定電流回路を出力に付ければある程度下げられる。
       ただ、それでも負荷が軽いと完全に0Vにはならない。

    LT3080のSETピンは10uA出力の定電流源になっている。
    モバイル機器にも使えるように少なくしてあるらしい。
    ただ、この電流は今回の用途では少なすぎて例えば10Vにするには1MΩ必要。
     高抵抗でありノイズを拾いやすい
    可変電源の場合、パネルのVRまで配線しなくてはならず致命的である。
    そこで、OUT側からもSET用の電流を流して抵抗値を下げる方法を使う。
    欠点は0Vからは使えなくなることだが、個人的には0V付近は不要。
     →本器ではノイズを受けにくいように数kΩのVRを使えるようにする。
      さらに、SETピンとGND間にパスコンを入れてノイズ対策する。
      但し、この容量を大きくし過ぎると起動時間と電圧可変時のレスポンスが悪くなる。

    3080に入力は二つあり、出力「OUT」用の「IN」と、制御回路用の「Vcontrol」である。
     各入力電圧はOUT=1.1A時に IN>=OUT+0.5V  Vcontrol>=OUT+1.6V。
     入力を単電源にした場合、Vcontrolに入力電圧を合わせる必要があり、
     入出力電位差が1.6V以上必要。

    ピンピッチが1.7mmだが、ピン(足)の厚さが薄く曲げ易いので2.54mmピッチに広げることができる。 但し、慎重に。
    孔径は1.0mm(最大1.2mm)必要だがユニバーサル基板は1.0mmなので普通は問題ない。
    KAHEN_DENGEN_3080a.jpg
      
    電源にはスイッチングACアダプタを使う。
     小型・軽量だしACの配線が不要。
     デメリットとしてスイッチングノイズがある。
      →本器の入力に簡単なCRフィルタを入る。
     電源スイッチには100円ショップの節電スイッチを使う。配線不要だし105円と安い。
     写真はダイソーの2口のもので、下側にも口があり大きなACアダプタも挿せる。
      但し、これは挿入口の間隔が不適切(狭い)なのか硬い。
    SETUDEN_SW.jpg

    LT3080のSETピンとGND間に入れる可変抵抗器の検討
    ・バーニア・ダイアルは微調整にはよいが電圧を大幅に変えたい場合は何回転もさせなくてはならずいらつくし、手首も疲れる。
     装置が軽いと何回転もさせるときに装置が動いて使いづらい。 少々高い。

    ・VR1個としスイッチで電圧レンジを高/低に切り替える。
    基本的にはこれだが...
    パネルへの配線が多い。
     LT3080の入力「IN」に入っている抵抗も切り替える必要がある。
      ただ、これによって連続1.1A出力にできるメリットがある。
     レンジ毎の電圧調整作業が必要。
     当然だがレンジが切り替わる付近の電圧は連続可変できない。
     回路的には一番面倒。
     微調整はできず、VRの設定確度(分解能と安定性)は0.1V位。

    ・微調整用と粗調整用のVR2個にする。
    基本的な使い易さは粗調整VR用の電圧調整範囲による。
     あまり電圧調整範囲が広いと粗調整VR回したときの電圧変化が大きく使いにくい。
    配線はVR1個分増えるだけなので楽。
    0.01V位の分解能位。(粗調整用の10%位)
    →これでやってみる。
     分解能を考えなければ回路的にもっと高電圧まで可能ですが、分解能を考えて約12Vに抑えています。

    ・放熱器
    秋月電子で一番大きな物を使う。基盤取り付け用。TO-220用。5.6℃/W。
    LT3080は絶縁ゴムシート、絶縁プッシュ、金属ネジで固定する。
     プラネジを使わないのは締め付けトルクが弱く熱抵抗が上がるのを避けるため。
    放熱器はPWB上でGNDに接続しシールドとする。

    ・電解コンデンサ
    出力にDC/DCを繋ぐ場合もあるので充放電電流(大リップル電流)に耐える電源用かマザーボード用を使う。

    ・出力電流関して 
    最小0.5Aというのは15VのACアダプタを使って0.33Vを出力した発熱最大のときの値。
     自作電源記事では最小電流に触れず最大電流だけ示している場合があります。

    ACアダプタ出力±6%、気温40℃での保障値
    ACアダプタ 5Vヒン 6V品 9V品 12V品 15V品
    最大サイダイ出力シュツリョク電圧 2.79V 3.73V 6.55V 9.37V 12.19V
    1.1Aせる出力シュツリョク電圧デンアツ以上イジョウ 0.33V 0.33V 1.42V 4.60V 7.78V
    出力シュツリョク電圧デンアツ0.33Vでの最大サイダイ電流デンリュウ 1.1A 1.1A 0.93A 0.65A 0.50A
    6V(5V)、9V、15VのAC/DCがあれば全ての電圧範囲で1.1A出せる。
     個人的には9V品が必要な電圧レンジ(3.73~7.78V)で1.1Aは必要ないので6V、15V品を主に使っている。 5VのAC/DCを持っているという理由もある。
    上記以外の場合は下記で計算できる。
      LT3080の最大消費電力は8.02(W)@40℃
      LT3080の消費電力はIN側とVcontrol側を加算した物で下記。
      {Vin(V)-I(A)*0.95(Ω)-OUT(V)}*I(A)
        + {Vin(V)-0.03(A)*9.5(Ω)-OUT(V)}*0.03(A) <= 8.02(W)
      注:VinはACアダプタの公証電圧ではなく実際の電圧。
        入出力間の電位差は最低1.915V必要。

    追記
    出力電圧について
     定数を変えればもっと高い出力電圧にすることは可能だが、以下の2点の為に約12Vまでに抑えてある。
      VRでの微調整がしにくくなる。
       分解能の実力は1mVある。
      発熱のため出力電流が減る。

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