オシロスコープキット(06204KPL)用 DC~1MHz 10倍アンプ 2

    電子工作
    05 /08 2015
    ブレッドボードの接点が5個しかないので苦労しました。
    おかげでオペアンプのパスコンは1uF1種類だけになっています。
    右下のVRはゲイン調整に使った電圧源でVR500Ω+15k。
    GAIN_10_AMP_12.jpg

    メタルカンを知らない方が多いと思いますのでチョットとだけご紹介。メタルカンのLF357Hと参考までにメタルカン用の放熱器の写真。
    GAIN_10_AMP_05.jpg GAIN_10_AMP_06.jpg
    放熱器はメタルカンの周囲に放熱グリスを塗って上からカパッと嵌め込んで使います。これらの放熱器は他にも持っているのですが可愛そうに永久に出番がないと思います。

    レールスプリッタ
    GAIN_10_AMP_10.png
    部品が乗り切らないのでパスコンを簡素化した。
    電源は15.00V。 

    LF411の+端子が7.46V時に出力7.50Vなので出力オフセットは+40mVだった。
    オフセット対策の為にLF411CNの-端子のフィードバック内に定石どおり4.7kΩを入れたが変わらず。 支障は無いがオフセット値としては予想より大きい。
    4.7kΩは入れない。
    温度変動で入力オフセット電流が変動するのだが+、-の端子の電流値は(基本的に)ずれたまま(差分はあまり変わらず)上下するようで抵抗が有った方が温度変動に対して出力オフセットの変動が少なくて済むようである。
    ただ、-の端子の入力容量とで3.4MHz位にポールができるのが難点なので入れない。

    10倍アンプ
    GAIN_10_AMP_11.png
    出力抵抗は高域での安定度を増す為に22→47Ωに変更。
    入力0Vで出力オフセットを0Vに調整した後、トリム抵抗を外すと+3.8mVだった。
     出力オフセットはDC入力ショートで出力-00.0mVと00.0mVの境目付近に合わせた。
    10倍のアンプとしては比較的少ないと思うが、オシロの最大感度は1ドット10mVでチョット無視できないのでやはりオフセット調整は必要。

    なお、電源オンから暖まり具合で0.5mV位変動し5分位で落ち着く。トリム抵抗の安定度もあるかも知れない。 これは1ドット10mVに対しては問題ないだろう。
    10kのトリム抵抗+6.8kΩでの0.1mV単位での出力オフセット調整は少しシビアだった。
    本来の半固定1個だけより可変範囲が狭くなっているのにも関わらずである。
    半固定を外して端子間を測ってみると4.49k:5.37kなのでVRは5kにして抵抗は10k2本に変更した。

    ゲイン調整は199.0mV入れて1.990Vが出るように調製した。
    ゲインは回路図の定数で25回転のVRで調整し易かった。
    これで2000カウントテスターの確度(0.5%)以内にほぼ収まったはず。
    因みに1%の抵抗を使って無調整の場合は1.001/0.999=1.002で2%以内。
    硬いことを言わなければこれでも充分だと思う。

    電源電圧のバランスが崩れると出力オフセットはどうなるか(崩れるか)?
     ±7.5Vで0に調整してから測定。
     +9.00V、-6.00Vで 0.1mV
     +8.25V、-6.75Vで 0.0mV
     +6.75V、-8.25Vで-0.4mV
     +6.00V、-9.00Vで-0.8mV
    もっと変動するが思っていたより遥かに少ないので電池でも使えそうである。

    例が一つだと説得力が無いのでLF411に差し替えて測ってみた。

    トリム回路はLF411用に5kVR+4.7k2本で-電源接続に変更。
     これもVRだけだど合わせにくい。 2.30k:2.39kでバランスした。

    LF411は内部回路がレーザートリミングされているためか調整後の出力オフセットの変動が無いに等しい。 パワーオン直後から00.0mVを示すので電源が入っているか分からない程。
    もし、直流電圧を増幅して電圧値をテスターで測りたいならばLF411は良さそうである。
     +9.00V、-6.00Vで-1.0mV
     +8.25V、-6.75Vで-0.6mV
     +6.75V、-8.25Vで 0.4mV
     +6.00V、-9.00Vで 1.5mV
    電源電圧アンバランスでの変動はLF357よりやや多いが、温度安定はよいので差し引き大差ない。

    調べた結果からすると、電池で使う場合、念のためにたまに電池の入れ替えをして電池の減り具合をならせば出力オフセットは±1mV位の変動で済むのではないかと思う。
    これはオシロの10mV/dotの1/10なので充分実用になると思われる。

    高周波波形の観測
    100kHzの矩形波があれば良いのだが作るのが面倒なので(^_^;)常夜灯(1.8mA時)のリップルをACカップリングで観測した。 丁度いい具合に140kHz位のノコギリ波である。
    振幅が大きいので0.2Vレンジで観ている。
    このアンプの出力は±0.6V保障なのでAC波形の場合はオシロの0.2V/divまで問題ない。

    注:下記の波形は高速で低オーバーシュートなオペアンプ換装済みのオシロキットのものです。
      その為、通常のオシロキットとはノコギリ波の見え方が良好だと思います
      オーバー/アンダーシュートがないし、丸っこくならずシャープ。

    LF357の波形
    GAIN_10_AMP_07.jpg
    特に問題ない。

    LF411の波形
    GAIN_10_AMP_08.jpg
    振幅が小さいし先端が少し丸い?
    スルーレートは問題ないので帯域の問題だと思われる。
    GB積が4M(Typ)なのでゲインが10倍だと400kHzが通過帯域なので140kHzはきつい。

    そこでカットオフ周波数400kHz(LF411)と2000kHz(LF357)でシミュレーションしてみた。
    縦軸は分かり易いようにリニアにしてある。
    GAIN_10_AMP_09.png
    140kHzでの振幅はLF357が99.8%、LF411が94.4%である。
    ただ、LF411の実際の振幅はLF357の80%位とさらに低い。
    一つ原因は高調波成分がかなり低下するためと思われるが、もう一つはバラつきでGB積の低いものに当たったためかも知れない。
     推定:4MHz(Typ)→3MHz(Min2.7MHz)

    なお、カットオフ周波数の1/10の周波数で99.5%でありこれ以下の周波数が使用の目安になる。 波形(高調波)も重視する場合、5次の高調波が5%落ちることを許すならはカットオフ周波数の1/15.3以下である。
    もうすこし緩くてもよい場合。
    振幅98%はカットオフ周波数の1/5。 5次の高調波が10%落ちるのを許すなら1/10.3。
    →つまり、1/10を中心に正確性に応じてラフならカットオフ周波数の1/5、正確には1/15が上限の目安といえる。

     という訳でLF357だと振幅も波形のほぼ正確だが、LF411ではやや振幅が落ちて丸っこくなるのである。 LF411で使えるのはTyp値でせいぜい80kHz、最低54kHzまでである。
    LF411を使う場合はこれを理解しておく必要があります。

    追記
    LF411の現実的な使い方はゲインを5倍にして、帯域を2倍にすることだろう。
    帯域、ゲインともやや中途半端だがアンプが無いよりは波形の観測ができると思う。
    高調波を含めてTyp値で160kHz、最低108kHzまでとなる。
    オシロ自体が高調波を含めると200kHz位までなので悪くない選択だと思う。
    追記終わり

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